山根亜希子のFXがよくわかる

山根亜希子のFXがよく分かる

第3回:通貨を選ぶときどこを見るか?2008年1月7日

今日は通貨選びのときにどこを見るかについてお話したいと思います。

FXを始めたいと思った初心者の人は、色々な通貨があるので、どの通貨を選んだらよいのか迷うことになると思います。
どこをポイントに通貨を見れば、自分の投資スタイルに合致する通貨が選べるのでしょうか。

例えばクロス円と呼ばれる円と外貨の通貨ペア(豪ドル/円、カナダドル/円など○○/円という通貨ペア)の場合は、スワップ金利の違いなどを基準にして選ぶ人が基本的に多いみたいです。

ここで1つ注意が必要なのは、クロス円では円高になったら一斉に外貨価値が下落してしまうことです。だから全ての外貨をクロス円で買っている場合は、非常に危険な状態になります。急激に含み損が増えるので大慌てしないといけなくなるからです。

円高というのは円に対してドルが安くなっていること。つまり、ドル/円が下落している状態です

実は、ドル/円は通常は動きが緩やかなので、初心者には分かりやすい通貨ペアなのですが、最近はテレビのニュースなどでも大きな話題となったサブプライム問題が原因で、全ての先進国通貨に対してドルが下落するという動きになっているのです。

サブプライム問題とは、サブプライムローンという信用力の低いアメリカの低所得者向け住宅ローンの焦げ付きから、

住宅市場の冷え込み→アメリカの景気失速→不景気

という流れが問題視されていることです。

アメリカが不景気になってドルの価値が下がれば、自然な流れとして円の通貨価値が上がりますから、クロス円だけで取引している方にとっては大きな問題となるわけです。

アメリカやイギリスは、住宅市場の悪化から利下げの動きが懸念されているのですが、基本的にFX取引においては、低金利の通貨は人気が低くなるので、利下げ不安のある通貨は売られやすくなります。特にクロス円でのFX取引なら、含み損が増える前に他通貨との取引に切り替えるとよいでしょう。

では、他の通貨の特徴についてもお話しましょう。

例えば、カナダドルや豪ドルなどは資源国通貨と呼ばれ、原油や金の値動きの影響を受けやすい傾向にあります。

資源国というのは、石油、金、レアメタルといった鉱物資源の採れる国のことです。

原油の採れる国は、カナダ、イギリス、ノルウェーなどが挙げられますが、それらの通貨は原油高ではその恩恵を受けて上昇しやすくなります。鉄鉱石などの金属類が採れるオーストラリアは、やはり資源国として数えられますが、鉱物資源のあまりないニュージーランドも、NZドルがオーストラリアドルに連動して動くため、資源国と呼ばれる場合もあります。

さらに、金が採れることで有名な南アフリカのランドは、FXトレーダーの間でも注目が集まっていますし、カナダは原油だけでなく、レアメタルなどの金属類も採れるため、カナダドルは原油以外の輸出の動向などと連動するという特徴があります。

世界でも資源の採れる国は限られているうえ、資源国には金利が高めの国が多いことから、資源高と高金利の両方のメリットを兼ね備えた通貨ともいえるのです。

こうした資源国の金利が日本の金利よりも低くなることは、過去のデータを見る限り考えにくいですから、じっくりと金利収入を狙って、レバレッジを低くして数年後の収益を目指すという方法もよいかもしれないですね。

ただし、商品市況で資源が下落したり、08年以降に利下げに動く国もあるかもしれないので、大量に資源国通貨ばかり買うのは危険です。

このように、通貨選びの際は、金利だけでなく、その国の経済や政治のニュースもチェックしていくことが非常に大切なんですね。その国で重大な問題が起こっていないかということをきっちりと知っておくことです。

通貨にはそれぞれ特徴はありますが、初心者は動きの荒い通貨は取引しにくいので、最初はポンドなどは避けたほうがいいと思います。

上昇期待の強いユーロか、基軸通貨である動きの緩やかなドルから始めると、肝を冷やすような思いをしないで済むかもしれません。FX取引に少し慣れてきたら、他の通貨も取引し始めてみるという順番がいいのではないでしょうか?

≪次回予告≫
金利をちゃんと理解しよう その1
山根亜希子
1973年大阪生まれ
京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科卒
サイエンスライターとして6年間東京勤務(文部科学省記者クラブ所属)
科学技術関連の記事の執筆などを行う。
その後、大阪に戻り失業中にFXを始める。
現在、(有)ユビキタストレーディング代表。
趣味はアロマテラピー、海外旅行

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