山根亜希子のFXがよくわかる
2Wayプライスの見方
第11回:2Wayプライスの見方2008年5月7日
2Wayプライスとは、私たちが外貨を買う際のレート(Askレート)と、外貨を売る際のレート(Bidレート)の両方を提示することを言います。
前回のコラムでもお伝えしましたが、FX取引は相対取引ですので為替レートは各社によって異なります。そのため、買いと売りのどちらか一方のレートのみの表示となると、FX会社側で、買いたい人には高く売り、売りたい人からは安く買うといった、FX会社に有利な調整ができてしまうのです。
このような取引の不透明さを払拭し、FX会社の不正行為を防ぐために、売りと買いの両方の値段(レート)を同時に提示する2Wayプライスが採用されるようになりました。
1つの通貨に対し、2つの値段が表示されると、混乱する印象を受けるかもしれませんが、特に難しく考える必要はありません。単に買うときと売るときでは、少し値段が異なるということです。
身近に感じやすいところで言えば、銀行で外貨を両替する場合に、交換レートが異なるのと同じことです。円をドルに両替するときの値段が105円、ドルを円に両替するときの値段が103円と異なっているように、FX取引も異なるのだと考えれば良いわけです。
例えばドルの買値が1ドル105円、ドルの売値が103円の場合、円をドルに両替し、ドルを円に戻すと2円の差が発生するわけですが、この2円の差は銀行へ支払われる手数料となります。1ドルに対して2円ですから、1万ドル(約100万円)の両替なら2万円程度の手数料がとられることになります。
では、FX取引ではその差はどのくらいなのでしょうか。
例えば、買値が104.05円で売値が104.02円のドル取引ならば、往復(買って売る、または売って買う)でその差は3銭。この3銭をFX取引ではスプレッドと呼び、FX会社への手数料となります。
スプレッドは各FX会社によって微妙に異なりますが、ドルであれば5銭程度が相場です。5銭という値段は、先ほどの外貨両替の2円と比べると1/40ですから、かなり違うことが分かると思います。
FX取引の場合、スプレッド以外に売買手数料がかかる会社もありますが、全部合わせても、1ドルにつき10銭程度ですから、手数料(スプレッド+売買手数料)だけで見ても外貨預金や両替と比べると、FX取引とでは10倍以上の差がつきます。 これはドル以外の通貨取引でも共通していえることで、ドルよりはスプレッドが少し大きくなるものの、それでも10銭程度といったところです。
例えばポンドで比べてみると、その差は顕著です。銀行の外貨預金の場合、往復で1ポンドにつき8円程度の手数料がかかりますが、それに対して、FX取引だとほとんどのFX会社のスプレッドが8銭程度。つまり、その差はなんと100倍にもなるわけです。
流通量の少ないマイナー通貨になればなるほど、FX取引でのスプレッドも、外貨預金や両替の手数料も同様に上がっていきますが、外貨預金や両替の手数料は、FX取引のスプレッドに比べて、取引額全体に対しての手数料の割合(パーセンテージ)が、はるかに上がってしまうのです。
この手数料(スプレッド)の安さが、まさにFX取引の人気の理由のひとつなのです。そして、手数料の安さゆえに、FX取引では自由度の高い投資スタイルが実現できるのです。
手数料が安いということは、薄利の場合でも手数料による相殺度が低いということです。つまり、多少のレート変動でもこまめに利益確定するトレードスタイルも可能となり、デイトレードなどの短期売買が盛んに行われているわけです。
それでは、2wayプライスを見て実際に取引をする際は、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。
通常FX取引をする場合、2wayプライスで提示されているレートを使って、成り行き注文を出すことが多いのですが、為替レートは常に変動しているので、必ずしもその金額で決済ができるとは限りません。もちろんFX会社の中には、取引の途中でレートが変わった際に、
『レートが変更されました。新しいレートは○○です』
という確認画面を表示してくれるところもありますが、もう一度注文をやり直さないといけない会社もありますので、事前に調べておいた方が良いかもしれません。
最初は2つのレートが提示されることに戸惑うかもしれませんが、金融商品では一般的なものですので、あまり難しく考えず、差額はFX会社の利益となり、私たちにとっては手数料になっていると考えれば良いと思います。
FX会社を選ぶ際は、売買手数料やスプレッドに加え、2Wayプライスを採用しているかどうかを必ず確認して、自分にあった会社を選びましょう。
特に短期売買を中心に考えている人は、取引回数が増える毎に手数料を支払うことになりますので、更なる注意が必要です。
- ≪次回予告≫
- 山根亜希子のFX投資スタイル
- 山根亜希子
- 1973年大阪生まれ
- 京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科卒
- サイエンスライターとして6年間東京勤務(文部科学省記者クラブ所属)
- 科学技術関連の記事の執筆などを行う。
- その後、大阪に戻り失業中にFXを始める。
- 現在、(有)ユビキタストレーディング代表。
- 趣味はアロマテラピー、海外旅行
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